パニック障害とは、『予期しないパニック発作や、恐怖に取り込まれるような不安を感じる』といった特徴を持つ不安障害です。長嶋一茂さんもながく苦しんだというパニック障害、先日放送された番組でも「飛行機に乗れない」「不安が襲ってきて、ごまかすために右手にボールペンを押し付けていた」など苦しんでいたことを明かしました。この記事では原因となりうる「過度のストレス」の危険性を、パニック障害のメカニズムとあわせて解説していきます。
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パニック障害の原因となりえるもの
ストレス(長時間にわたる緊張状態)
胃の痛くなるような人間関係、常に気を張っているような職場など、長期間にわたって緊張を感じる場所にいるのは危険です。「緊張」自体は悪いものではないのですが、それが続くことが問題なのです。もし暴言や心無い言葉が飛び交っているのだとしたら、緊張を感じ続けると身体は硬くなっていきます。
同時に自分の気持ちを殺すようになってく場合もあります。そのくらい身体と心は連動しているのです。ストレスは固結びのようにたまっていき、時が経つほどほどきにくくなっていきます。「ここにいたらダメだ」と思ったらさっさと逃げるか、ストレス解消法を見つけて、緊張をたまに解き放つ場所を見つけることが大切です。
過労(気づかない間に心が壊れていく)
なめてはいけないのが『過労』です。物理的に働いている時間が長かったり、会社での拘束時間が長かったり、自分の「好きなこと」ができないほど自由がなかったり。過労の怖いところは『癖』になること、自分で気づかないうちに、心と身体がボロボロになっていくことです。
あとちょっと、あとちょっと、それを積み重ねているとどんなに健康な人でも、いきなり「ガクン」ときます。(参考記事:【パニック障害ブログ】過呼吸で救急車搬送された話し)さて、これが続くとどうなるのか。ここからはパニック障害のメカニズムとあわせて見ていきましょう。
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パニック障害が起こるメカニズム
パニック発作とは
パニック発作は、何の前触れもなく、突然に息切れ、めまい、動悸などがおきます。「このまま死ぬのでは」と思うほどの苦しい発作におそわれますが、長くても30分以内に症状がおさまることが多いです。そのまま過呼吸になることもありますが、病院で心臓、心電図、呼吸器の病気の検査をしても異常はなく異常は見られません。
何度も繰り返すうちに、再発することへの強い不安(予期不安)を感じるようになります。例えるならば、土のなかに生き埋めにされるような感覚でしょうか…
パニック発作は、心ではなく脳の問題
パニック障害は『脳内不安神経機構の異常によっておきる』と考えられています。もうすこし簡単にいいますと、『心の問題』というよりは『脳の問題』なのだそうです。
過労や過度なストレスが長く続くと、脳の機能のバランスが崩れ「不安」がコントロールできなくなってしまうのですね。体が受けるストレスに対して防衛反応が過剰にはたらくことで、動悸などを引き起こすそうです。
パニック障害で起こる、異常な恐怖の原因とは
人の脳は危険を察知すると『危険』といった警告を発するようにできています。
- パニック障害は
- この警報システムが誤作動を起こすことで、
- 実際には起きていない危険情報が脳内で発信されてしまう、
- それにより生じた恐怖心が自律神経へと伝達され、
- 交感神経が誤って興奮状態となることで発作が引き起こされる
といわれています。
パニック障害は「脳機能」が正常に戻ればよくなっていく
心療内科に通い始めて2年目、自身知ることで、いちばん安心したのはパニック障害は「脳がちょっとバランスを崩している状態」だということ。心というつかみどころのないもの、それがおかしくなったのではと心配していた自身としては目からうろこでした。
パニック障害への薬物治療として「SSRI」という薬が使われています。脳内のセロトニンの量を一定に保つことで、ノルアドレナリンによる興奮作用を抑える効果があるそう。薬漬け担ったらどうしようという不安もありましたが、これを知ることで『何もないものに”恐怖心”を感じてしまう脳の神経の動きを薬で治していく』という理論にも納得ができました。
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まとめ
この記事ではパニック障害が起こるメカニズム、そしてパニック障害の原因となり得るストレスと過労についてご紹介しました。
- パニック発作は、心ではなく脳の問題
- パニック障害で起こる、異常な恐怖は神経のバランスの崩れ
- パニック障害は『脳機能』が正常に戻ればよくなっていく
「自分は大丈夫だろう」と思っていても、ふっと気が抜けた瞬間に立ち上がれなくなるといったこともよくあることです。ただ社会にいる以上、多かれ少なかれストレスはあって然りです。それにそれがあるから成長できるといったプラスな部分もあるのもたしか。ぜひ自分の身体の調子、限界を意識しつつ、過度な無理はしないようにしてください。大切なことなのでもう一度いいますが、なってしまってからでは、働けなくなってからでは遅いので…..
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