記事をご覧いただき、本当にありがとうございます。うつ病の人に『頑張れ』と言ってはいけないのと同じように、パニック障害にも『しないでほしいこと』があります。そしてそれはときに、救急車を呼ぶか否かを決めるほど大きなものです。今日はパニック障害の人への接し方について、知っておいていただきたいことを記載しました。
自身パニック障害を発症して2年がたちました。発作はほぼ無くなりましたがいまだに薬物治療は続けており、途中で抑うつを併発し、心療内科には2週間に1回通う日々…。職場でも恋人でも大切なご友人でも、苦しんでいる人がいたら、ちょっとだけ知っておいていただけると嬉しいです。ときには、薬よりも人の言葉が効くものですから。
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① パニック障害の人は、できるだけ開放的な空間に
食事会や乗り物で「奥をどうぞ」、とお気遣いいただくことがあるのですが、パニック障害は、『狭くてすぐ逃げられない場所』にはいると不安が倍増することがあるのです。なのでどうか、本人がのぞむところにいさせてあげてください。
過度な身体的・心理的ストレスが症状の原因なので、困っていても雰囲気を気にして言えないこともあります。知っている方がさりげなく気遣ってあげることで、とても助かることがあります。
② 大きな声は恐怖、優しい物言いで
パニック障害を患うと、周りの音、横柄な態度がやたらと怖くなります。カフェで隣のひとが大きな声で、悪口をいっているだけでも、敏感に反応してしまうのです。手が震えて動けなくなって、目の前が徐々に真っ暗になって、発狂するんじゃないかという謎の不安でいっぱいになる。大きな声で話しかけられると「怖い」という気持ちでいっぱいになってしまうのです。
会社での上司との会話など、避けられない場合は我慢をしても、じつは苦しんでいる場合も多いです。汚い言葉や、威圧感のある物いはできるだけ避けて、優しい声と音量で話しかけてあげてください。
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③「ごめん、放っておいて」というときは、ひとりにしてほしい
パニック発作は、長くても30分ほどでおさまる、と言われています。
過呼吸にさえならなければ、死ぬかと思うほど辛くても死ぬことはないそうです。だからこそ、いちばん怖いのは、『自分でもどうなるかわからない、発狂しそうな状況を見られること』なんですね。いくら辛くても醜態をさらすならば、トイレにひとりこもっていたほうがまだマシなのです。
「大丈夫?」と聞かれても喋れなかったり、気を使う余裕がないこともあります。海や川など危険がともなう場所でない限り、放っておいてあげたほうが、実は本人にとってはありがたかったりもするものです。
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④ 周囲にはできるだけ、静かに、冷静にしていてほしい
心配なのは、周囲がテンパって、「なになに、どうしよう」と騒ぎ出すことです。
それが怖いために、タクシーで渋滞に巻きこまれても、会議中不安に襲われても、どこかをつねって、痛みで辛さをごまかしながら我慢して乗り切ったりしているのです。自分でさえどうなるのかわからないのに、周りが騒ぎ出すと不安が増すのです。死にはしないので、どうか冷静に、落ち着いて対処してあげてください。
⑤ 一番いいのは「大丈夫だよ」と、そっと隣にいてあげること
「え、なになに、大丈夫?どうしたの?」と聞くのではなく、「何にも怖いことはないから大丈夫だよ」といってあげてください。近しい関係であれば「横にいるから大丈夫だよ」と背中を撫でてあげたり、手を握ってあげてください。異性だったり上司部下の関係であれば「気にしなくていいから、なにかあったらいってね」と落ち着いた声でそっと話しかけるのが効果的です。
過呼吸を併発したときに、救急車のおじさんが横で「話していると呼吸が整うから、ゆっくりでいいからお話しを続けよう」言ってくれたのですが、これは気も紛れてすごく楽になりました。
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まとめ
パニック障害の人への接し方、お願いしたいことやめてほしいこと5つを記載させていただきました。
- パニック障害の人は、開放的な空間にいたい
- 大きな声は恐怖を倍増させるだけ、優しい物言いで接してあげよう
- 「ごめん、ひとりにして」というときは、放っておいてあげよう
- 周りが騒ぐと余計にひどくなる…
- 一番いいのは「大丈夫だからね」と背中を撫でてあげること
生真面目なひとほどなりやすいといわれるパニック障害ですが、この恐怖は経験しないとわかりづらく、また隠したくなるのが本音です。
最後のお願いとしては「傷もの扱いをしない」でほしい、というところでしょうか。実際に症状があるのになにを、と思われるかもしれませんが、本人としては「普通に、冷静にしていてくれる」のが一番ありがたいのです。(いつか恩返ししますので、今はどうか、ご容赦を…)
あとがきにかえて
まずこういった記事を検索してくれること自体で、周りの方は救われているなあ、ありがたいなあ、と本当におもいます。わたしも治ったら、いろんな人の気持ちをわかれるひとになりたいなとおもっております。
パニック障害は心というよりは脳の問題であるといわれております。どういう病気なのかをこちら (パニック障害のメカニズム) に簡単に記載しておりますので、どうしてこうなるか、といった疑問の参考にしていただけますと幸いです。最後まで読んでくださってほんとうにありがとうございました。
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