原作西尾維新先生の『物語シリーズ』には名言がいっぱい。この記事では「幸せ・不幸せ」「人間らしさ」といったトピックに深く切り込んだ、終物語の名言をまとめました。
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① いつだってやり直せるって、思ってるんじゃない?
「いつだって人生はやり直せるとか、思っちゃっているんじゃない? 何を始めるにも遅いなんてない、って思っちゃっているんじゃない? 失敗してもうっかりしても、取り返しがつくって思っちゃってるんじゃない?」
出展:終物語 斧乃木余接
人生はいくらでも生き直せる、それは変わらないとおもいます。でも「ダメだったら、次があるからいいや」と投げやりになるのはまた別の話し、「今この時」と、「次の機会」では何もかもがちょっとずつ違ったりするものです。
② お前が潰れるほど、重い幸せなんてこの世にねぇよ
「ねえよ、お前が潰れるほど、重い幸せなんてこの世にねぇよ。幸せを過大評価するな、あらゆる幸せは、お前にとって丁度いいんだ。」
出展:終物語 阿良々木暦
人は突然の幸せに出会うとナーバスになるものですが、「過剰な幸せ」というのはこないそうです。なのでそこに幸せや喜びを感じたならば、きっと何か意味があるはず。「何か悪いことがあるのでは」と思わず、両手でそっと受け止めたいですね。
③ あなたが幸せになれないのは、幸せになろうとしていないからだよ
「あなたが幸せになれないのは、あなたが幸せになろうとしていないからだよ。幸せになろうとしない人を幸せにすることは誰にもできない」
出展:終物語 羽川翼
幸せってある日突然やってくるわけではなくて、「自分で気づくものではないか」とおもっています。馬を水飲み場に連れて行くことはできても、馬に水を飲ませることはできないという言葉のとおり、最終的には本人の意思次第なのでしょう。
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④ 間違ったことでも正当化されてしまう、多数決の恐ろしさ
「多数決、間違ったことでも、真実にしてしまえる唯一の方法。幸せではなく、示し合わせを追求する、積み木細工の方式」「間違ったことでも、ひどいことでも、バカげたことでも。多く人がそれを肯定すれば、正しくなってしまえることを、僕は知った」
出展:終物語 阿良々木暦
日本の学校教育でよく使われる多数決、よく考えると「多数派の意見」が「少数派」を淘汰するのですから、怖いですよね。社会は綺麗事ばかりではいきませんので、そういった「理不尽」もあるという教訓なのかもしれません。
⑤ 不幸や不遇に甘んじていることを「頑張ってる」と思ってるんじゃない?
「ひょっとして鬼ぃちゃん、ひょっとしてあなた、不幸や不遇に甘んじていることを「頑張ってる」と思っちゃってるんじゃないの?そういうのを世間では「何もしていない」っていうんだよ」
出展:終物語 斧乃木余接
辛いことに甘んじる、悲しみに浸る、というのは「自分は苦しんでいる、頑張っている」という現実逃避でもあるのかも。現実に戻るのは辛いかもしれませんが、時も、他のひとも確実に進んでいる、ということは忘れずにいたいものです。
⑥ 絶対的な絆なんて、考えてみたら結構怖いしね
「絶対的な絆なんて、考えてみたら結構怖いしね。だから乗り換えられないよう努力しなさいという話でしょ。特別な人間にはなれなくても、誰かの特別にはなれるでしょ」
出展:終物語 戦場ヶ原ひたぎ
ガッチガチに固まったものじゃないから、分かり合えるし、あたたかくなれる、努力だってできるんですよね。一度「重み、しがらみ」を切り離した彼女だからこそ、出てきた言葉かもしれません。
⑦ 一人目に向き合えない君が、二人目に向き合えるわけがない
「今彼を過去の話しにしたように、将来阿良々木先輩のことも昔話にすればいい。君は一人目を捨てるように、いつか二人目を捨てる。一人目に向き合えない君が、二人目に向き合えるわけがない」
出展:終物語 神原駿河
手を替え品を替え、人を変えても、また同じことをしてしまうのが人間です。「今の自分」は「いままでの選択の結果」なわけですから、もし何かを変えたいのなら根本的に変える必要があるのでしょう。
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あとがきにかえて
『終物語』は重めのストーリーではあるのですが、その分人生に対する教訓がたくさん散りばめられています。家庭環境など違いはあるにしろ、「幸せ」だったり、「不幸」だったり、「目をそらしたくなる現実」だったり。いざ自分が渦中の人間になるとつい目を逸らして、その場をやり過ごそうとしてしまうこともあるのですが、それだけでは解決しなかったりするんですよね。だって根本が変わらない限り、問題は時を超えて、形をかえて、人を変えて何度でもやってくるのですから。その時に自分がどう選択をするのかで、案外将来がちょっとずつ変わっていったりするのかもしれません。
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