うつ病ってほんとうに辛いですよね。気分が落ち込む、不安なことばかりが浮かんでくる。ちゃんとしなきゃ、と思うのに身体が動かない。良くなってきたかとおもったら揺り戻しで、気分もどん底に逆戻り 。「いつになったら戻るのか」「なんで治らないのか」それで更に落ち込んでしまう。 この記事ではそんなときに『ちょっとだけラクになる5つの考え方』をご紹介します。
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うつ病が治らない、と思う人に知ってほしい6つの考え方
①うつ病悪化のリスクとなる、反芻 (ネガティブな思考回路) を知ろう
反芻という言葉をご存知でしょうか。無意識であっても『考えていること』は脳にかなりの影響を及ぼすのです。うつ病のなかで厄介といわれているこの『反芻』とは、
- 既に起こったことに対してあれこれ思い煩ったり、
- くだした決断についてこうすればよかったとか、
- こういう悪い結果を引き起こすんじゃないかとか、
否定的な考えを何度も繰りしたりすることです。ネガティブなことを考えると、脳の中でストレスが活性化してしまうそう。ひとりでいることは反芻を引き起こす一番の要因だといわれています。
② ネガティブな思考を断ち切るために、効果的なのは…
反芻 (ネガティブな思考の繰り返し)への有効策は、人と一緒にいることや活動をすることです。ただうつ病になると人と一緒にいること自体が疲れるといったこともありますよね。解決策や、未来への希望とかそんな大それたことを話す必要はないのです。
- 散歩して「花が咲いているねえ」とか、
- テレビをみて「お笑い番組をみてわらう」とか
些細なことでいいのです。自身も一人暮らしのときはネガティブなことばかり考えていたのですが、
仲の良い友達や家族と一緒にドラマをみたり、今日街で見たものとか、どうでもいい話しをしていると、不思議とネガティブな思考サイクルが断ち切れたりするんですよね。(というか、わすれてるんですよね) 反芻(ネガティブな思考の繰り返し)を辞めるのは、抗うつ薬と同程度の効果があるともいわれています。
③ 日光をたっぷり浴びるだけでも、全然違う
毎朝15〜30分間、日光をたっぷり浴びてみましょう。太陽光の力はすごいのです、日光を浴びることで(幸せホルモンと呼ばれる) セロトニンを増やす効果もあるといいます。冬になると落ち込むという人も多いのですが、それは日光が不足することで脳が混乱を起こすからだそう。太陽あっての人間なのですね。
青い空を見ていると、心が晴れ晴れした気持ちになりませんか。研究によると(太陽光に似せた光線療法を当てるという治療法は)殆どの抗うつ薬と同様の効果があることがわかっています。
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④ 睡眠不足は大敵、たくさん寝よう
『毎晩8時間以上寝ること』も効果があります。眠りやすいよう寝具を工夫してみたり、寝る前は暗くして、電化製品やスマホなどからの光をできるだけ少なく (もちろん無理がない程度で)。眠れないときは、
- 寝る前に温かいシャワーを浴びる
- ラベンダーのアロマを炊いたり
- ハーブティーを飲む
のも効果があるそうです。もちろん睡眠の不足は、気分にも影響します。心の病気を患った患者の生活をみると、そこに至るまで睡眠不足が共通してある、結果も出ているそうです。心身健康でいるためには、充分な睡眠が不可欠です。(参考記事:【なぜ鬱病になると、ひたすら寝るのか】原因と思われる3つのこと)
⑤ 脳は近代生活に耐えられるよう、作られてない
うつ病は心の問題云々というより、『人間の(脳)の物理的な構造にも起因』しているそうです。大昔と比べると、時代もライフスタイルも驚くほど変わってきました。しかし人間の脳の構造自体は、大昔とそれほど変わっていないそうです。原始的な狩猟採集生活から遠く離れるほど (つまり現代的な生活になればなるほど) うつ病になる割合は高くなるといいます。
大昔の人々は、(電気もありませんでしたから)日差しをたくさん受け、集団で行動し絶えず移動、睡眠も十分に取っていたといいます。なのにいまは一体どうなっているのかというと、「室内で座ってばかり、ひとりの時間が多く、睡眠不足なのに食べるのははやい。ストレスを増やすような生活」元来人間の脳は、このような忙しい生活を処理するように設計されていなかったのです。(参考:Dr. Stephen Ilardihttps://www.heysigmund.com/the-non-medication-ways-to-deal-with-depression-that-are-as-effective-as-medication/)
まとめ
うつ病が治らないと思ったときに、知りたいこと5つ
- ①うつ病悪化のリスクとなる、反芻 (ネガティブな思考回路) を知ろう
- ②ネガティブな思考を断ち切るために、効果的なのは人と一緒にいること
- ③日光をたっぷり浴びるだけでも、全然違う
- ④睡眠不足は大敵、たくさん寝よう
- ⑤そもそも近代的な生活は、脳にはムリがあるという一面も
でした。日光を浴びることや、たっぷり寝ることはわりと簡単に取り入れられる習慣ですので、「やばい…」「落ち込むなあ..」と思ったときに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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あとがきにかえて
あまりに治らず意味がないんじゃないか、ちょっと良くなってきたからもういいんじゃないか。そう思って抗うつ薬を飲むのを急にやめてしまうと、離脱症状(鬱病の悪化など)が起きるので注意が必要です。自身膀胱炎から緊急入院したときに意図せず断薬したのですが、身体中が痺れる感じがしたり、ふっと身体から力が抜けて倒れそうになったり、さらにその後にとんでもない気分の落ち込みがありました。
自己判断はすごく危険なのですね…。気分の浮き沈みもお医者さんに相談しながら、ゆっくり治療を進めていくことが大切なのです。うつ病は「ある日いきなり治った」ってことはなくて、
(揺り戻しは良くなっている証拠ともいわれる)
こう上がったり、下がったりしながら徐々によくなっていくらしいです。(本当にそう思います)良くなったと思ったら、元通り…では落ち込んでしまいますよね。でもですね、たくさん休んで、お医者さんと話して、ときにカウンセリングを受けたりして。それは今後自分が、力まず楽に生きていくためには必要なステップなのかな、とも思うのです。心身のバランスがとれず病気を患ったわけなので…。
たとえば一生でひとつしか車が持てないとしたら、きっとしっかり点検をして、丁寧に扱ってオーバーワークしないよう時に休ませて、ときっと大切にしますよね。自分の身体もいっしょですね、人生のなかで自分の身体を大切にするのも必要な時間なのかもしれません。ぜひ自分を責めず、どれかひとつでも心に残るものがありましたら幸いです。
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参考文献
- https://www.heysigmund.com/the-non-medication-ways-to-deal-with-depression-that-are-as-effective-as-medication/
- https://healingfromdepression.com/how-to-stop-ruminating-2/
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